混迷を深める現代社会ですが、一つひとつの問題を読み解くには、「本」の存在が欠かせません。読書の中から求める答えが見つかるのではないでしょうか。人類がつみ重ねてきた「知」を、私たちは書物として手に取ることができるのです。特にこの春、人生の新たなスタートを切った人たちに、イオ編集部からの読書のススメです。
本誌に「ポドゥナムの里から」を連載中の作家・柳美里さんが、3度の朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)訪問の日々を綴った本『ピョンヤンの夏休み―わたしが見た「北朝鮮」』(講談社)が昨年末に出版された。柳美里さんに、朝鮮のことや執筆の思いを聞いた。
学校はなくなったけど、「ヒャン」がある 「ウリマル、使わんといけんよね」 朝の8時すぎ、下関から乗用車で宇部に向かう。この日は月に1度の「ヒャン(響)」の練習日。幼稚園から中学生までの女の子たちが、宇部朝鮮会館に次々と集まってくる。 ヒャンは山口県内に住む在日コリアンの子どもたちのための朝鮮舞踊教室。下関、宇部で(かつては徳山でも)毎週練習が行われていて、月に1回は各地域の子どもたちが一緒に「合同練習」をする。 山口県は在日コリアンの歴史も長く、同胞たちも多い地域。しかしさまざま理由で朝鮮学校の児童・生徒数が減少していき、存続の危機に陥っていた。そんな当時、「ハッキョという場所とは別に、大事なものを守ってゆくための場を残そう」、そういった思いでヒャンはつくられた。 発表会に向けた舞踊作品の練習に励む子どもたち
留学同(在日本朝鮮留学生同盟)の学生たちによる大祝祭・総合文化公演「私たちの”ウリハッキョ”」が12月11日、東京・日比谷公演堂で行われ、同胞や日本人ら約1000人が観覧した。
朝鮮の舞踊家・崔承喜(1911-69)は1930年代から朝鮮や日本で絶大な人気を誇り、当時例のない世界公演を実現したスターだった。崔は日本の植民地下、朝鮮が世界地図から消え、民族文化の抹殺が刻々と進められた時代に流星のごとく現れた人々の希望だった。
人口5万8000人、世界一の鶴の渡来地として知られる鹿児島県出水市。ここ出水市で11月23日、6年ぶりに金剛山歌劇団の公演が行われた。
鹿児島県で金剛山歌劇団公演―。実はこれ、かなりすごいことなのだ。鹿児島県には同胞が少なく、出水市に住む者も数えるほどしかいない。しかし出水の同胞たちは、日本の友人たちと厚い信頼関係を築いている。公演実現の裏側には、この出水独特の「土地柄」が大きく関係していた。公演実行委員たちの面々は、大多数(32人中29人)が日本人だ。
朝鮮の民族衣装といえばチョゴリ。悠久な歴史の中で今の形に発展してきた。そしてチョゴリは、在日同胞にとってまた違った特別な意味をもつものである。国を奪われた植民地時代から今日まで、特別な思いを込めて、在日同胞はチョゴリに袖を通してきた。同胞一人ひとりが、チョゴリの世界をもっているのだと思う。
京都在住の詩人、河津聖恵さんの詩集「ハッキョへの坂」が4月に出版された。表題作の「ハッキョへの坂」をはじめ20の作品が収録されている。「ハッキョへの坂」は、
「高校無償化」からの朝鮮高校排除の報道を受け綴った作品で、河津さんは昨年6月、日本人、朝鮮人の詩人に呼びかけ、「朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー」を発行している。河津さん自身に詩集と詩への思いをきいた。
日時:7/16(土)~8/28(日)10:00~17:00
場所:高麗美術館(JR京都駅より市バス9番、京阪三条駅、地下鉄北大路駅より市バス37番、いずれも「加茂川中学校前」下車)
(東京)
日時:4/24(日)13:00~(開場12:30)※ミニパーティー15:00~
場所:サントリーホール ブルーローズ(地下鉄六本木一丁目駅徒歩5分)
(福岡)
日時:5/7(土)17:00~(開場16:30)
場所:北九州市立響ホール(JR八幡駅徒歩15分)