店主の「好き」があふれる空間で生サムギョプサルを味わう／韓国食堂ケグリ（東京都板橋区）

多種多様な飲食店が軒を連ねる東武東上線大山駅前。ここで２０２０年にオープンしたケグリは、看板メニューのサムギョプサルをはじめとするさまざまな朝鮮料理と店主・呉英守さん（35）のセンスが全面的にフィーチャーされた内装で唯一無二の存在感を放っている。

ケグリが提供するサムギョプサルは、一度も冷凍されていない豚バラ肉を使用した生サムギョプサル。肉は一度冷凍するとどうしても味が落ちるため、店主が毎日市場まで足を運び、良質な国産豚肉を目利きして新鮮な状態で仕入れている。

千葉県産の豚肉「チバザ・ポーク」を使用したサムギョプサルは、しっかり厚みがあるのに柔らかくてジューシー。肉はすべて経験と技術のある店主が専用の焼き台で焼いて、出来上がりを席まで持ってきてくれる。油や煙が服につく心配がないところもいい。

〆はポックンパプ（焼き飯）で。豚肉の油でご飯や卵、チーズを焼き上げる、うまみ凝縮の一品だ。

ほかにも、ナムルやチヂミ、牛すじ煮込みといった定番の一品料理や大勢で楽しめる鍋料理も充実している。ほとんどのメニューがテイクアウトＯＫというのもうれしい。

店主の呉さんは、焼肉店勤務からウェディングプランナーを経て飲食業に舞い戻り、起業という変わり種の経歴を持つ。株式会社経営学部という社名は、自身が「人生で一番楽しい４年間だった」と振り返る朝鮮大学校の出身学部からとった。

内装にも呉さんのこだわりがつまっている。メインフロアにはソウル梨泰院のポジャンマチャ（屋台）をイメージしたにぎやかな空間が広がる。対照的に、店内奥の個室はプライベート感のある空間。中庭もあるなど、雑居ビルの３階とは思えない店構えだ。

店内のいたるところにＫ–ＰＯＰアーティストやアイドルの写真、マンガなど店主の好きなものがあふれている。壁一面におすすめのドラマや映画のチラシ、手書きのポップが貼ってあるトイレの装飾もインパクト抜群。そんなエッジの効いた店づくりも人気の要因だ。

サムギョプサルは豚肉、キムチ、ニラ、タマネギ、ニンニク、エゴマの葉、ネギ、サンチュ（お替り自由）がセットになっている

サムギョプサルの〆のポックンパプ

ヤンニョムチキン（お店提供）

九条葱のチヂミ（お店提供）

ポジャンマチャをイメージした店内

店主の呉英守さん（お店提供）

Shop DATA

韓国食堂ケグリ
東京都板橋区大山町8-3 宮下ビル3F
Tel：03-5926-3613
営業時間：月～金／17:00～24:00 （LO23:30）、土日祝／11:30～24:00（LO23:30）
不定休

メニュー
生サムギョプサル1人前1490円（注文は2人前から）、ケグリポックンパプ750円、コプチャンチョンゴル1人前1,420円（注文は2人前から）、ハラミの大王焼き990円、青唐辛子の牛すじ煮込み680円、豚足サラダ720円、ケランマリ750円、海鮮チヂミ1250円、スンドゥブチゲ930円、まかないキンパッ970円（価格はすべて税込）