鮮度バツグン!　“何でもある”海鮮居酒屋／おかもと鮮魚店（山口県下関市）

魚介類がずらりと並べられたショーケース　※特別にショーケースの扉を取り外していただき撮影しました

ＪＲ下関駅から徒歩約3分。在日同胞のお店も少なくない同駅周辺で長年、魚屋として圧倒的な地位を確立してきたのが「おかもと」である。鮮魚店に併設されている居酒屋では新鮮な魚介類を味わうことができる。
お店の特徴は、何と言っても魚の鮮度と品揃えの多さだ。21歳で魚屋をはじめた店主の李洪基さん（67）が北九州市中央卸売市場で直接目で確認して仕入れているため、鮮度は抜群。航空便で取り寄せた魚や、マイナス60℃の真空冷凍で保存したクジラも。李さんが「何でもある」と言うように、一年中取り扱っているフグやアンコウ、カニ味噌など種類はさまざま。
メニューに書かれている料理は全体のごく一部だ。魚好きの来客の9割は、メニューではなくショーケースの中から魚を選んで、料理をリクエストするという。「アマダイ1匹を、半分は刺身に、4分の1は焼き魚に、残りはお吸い物にするなど、お客さんの要望には基本的に何でも応えている」と李さん。ほかにも、一般的な居酒屋料理や牛ステーキといった変わり種もある。
刺身のおいしさはもちろんのこと、クジラの竜田揚げもやわらかく、噛むほどに味わい深いメニューだ。タラの白子はプルプルな食感がたまらない。
昼の時間帯から営業しており、部活帰りの中学生もよく海鮮丼を食べにくるそう。１００席ある店内は大衆居酒屋の雰囲気が満ちており、夜は地元客でにぎわっている。
山口朝鮮高級学校（当時）を卒業した李さん。（有）高級活魚おかもと水産を立ち上げ、当初は寿司屋や旅館を専門とする魚屋のみ営んでいたが、商売相手である寿司屋の低迷によって買い手が減ったことなどから居酒屋を始めた。現在は魚屋を縮小し、16年前に始めたこの居酒屋と、同様の店舗をもう１軒、下関市内で営んでいる。
長年の経験に裏打ちされた李さんの目利きで仕入れた一級品がそろう海鮮居酒屋。「お客さんに楽しんで食べてもらいたいから、楽しんで商売をしている」という店主の人柄も魅力的だ。

好きな魚介類を選んだ刺身盛合せ（2人前）

クジラの竜田揚げ

とらふく身（ポン酢）

カキグラタン

店内のようす

店主の李洪基さん

Shop DATA

おかもと鮮魚店
〒750-0025　山口県下関市竹崎町2-7-4
Tel：083-232-8551
営業時間：【平日・土曜】11:00～23:00／【日曜】定休日

メニュー
刺身盛合せ（1人前）1100円、とらふく刺身2200円、クジラ竜田揚げ990円、キス天ぷら990円、カキグラタン880円、海鮮丼1100円、ホタテ1枚（焼・バター焼）440～660円、あら汁880円、イカキムチ440円、牛ステーキ（米国産、宮崎県産）2000～3300円、八海山大吟醸（新潟県）880円※すべて税込。メニューにない品もご要望できます