団結の力で未来を拓く ウリ民族フォーラム2025 in広島
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創作ダンス「プフンする未来に向かって」
「ウリ民族フォーラム2025 in広島」が7月6日、広島市の広島国際会議場フェニックスホールで行われた。広島でウリ民族フォーラムが開催されるのは2001年以来で24年ぶりのこと。「プフン(부흥)-チャレンジ! ヒロキョレ」をテーマに掲げた今回のフォーラムでは、広島同胞社会の歴史と未来、中四国地域における民族教育の展望などが示された。
広島同胞社会の軌跡

開場とともに同胞たちが一斉に入場する
ウリ民族フォーラムは今年で結成30周年を迎える在日本朝鮮青年商工会が中心となり、1996年から日本各地で開催されてきた。
広島フォーラム実行委員会は昨年10月に発足。青商会をはじめとする各団体の代表や朝鮮学校関係者などで構成され、これまで準備を進めてきた。この日、広島県内および日本各地から同胞、日本市民ら約1600人が会場を訪れ、フォーラムを観覧した。
フォーラムは2部構成。第1部は「『復興』〈広島同胞社会―受け継ぐ歴史、切り拓く未来―〉」だ。
1945年8月6日、米軍が広島市に投下した原子爆弾は市全域に甚大な被害をもたらした。同胞の被爆経験を基に創作されたオープニング舞台「解放ハルモニの夢」では、子どもたちの澄んだ歌声とおだやかな風景の映像から一転、原爆投下の映像が流されステージが炎で赤く染まった。祖国解放後、原爆の後遺症で夫を亡くし、女手ひとつで4人の子どもを育て上げ、孫の代まで朝鮮学校に通わせ「解放ハルモニ」と言われた金貴順さんの人生が紹介され、その後に芸術ステージが続いた。
今回、フォーラム実行委では研究チームを立ち上げ、「祖国解放80年」「被爆80年」を迎える広島同胞社会と県内の民族教育の歴史を調べた。青商会と広島朝鮮初中高級学校の高級部生、在日本朝鮮青年同盟(朝青)と在日本朝鮮留学生同盟(留学同)が平和記念公園内で行ったフィールドワークなどのようすがスクリーンに映し出される。研究チーム所属の河莉杏さん(留学同)と趙工さん(朝青)がそれぞれの思いを共有。また、鳥取大学の呉永鎬准教授が「在広朝鮮人の歴史と民族教育」をテーマに研究発表した。
「私たちはどう生きるのか―その答えを『原点』から見出せたことが研究の成果だ。広島同胞の80年史は、悲痛な歴史であるとともに、それを団結の力で乗り越え組織を作り学校を建て、子どもたちを朝鮮人として育ててきた栄光と奇跡の歴史だった」。研究チームの権鉉基さん(県青商会常任幹事)は舞台上でそう総括した。

プレゼンでは次世代のはつらつとした姿が見られた
1部の最後には、実践企画のプレゼンも行われ、新たな情報プラットフォーム「ヒロキョレオンライン」、子育て支援「ヒロキョレサポート」、イベント「ヒロキョレフェスタ」が多くの関心を集めた。また、朝青広島、広島朝鮮歌舞団と文芸同広島、そして遠方から駆け付けた朝鮮大学校の学生たちも活動をアピールした。

フォーラムの最期に、許光秀会長(中央左)から千葉県青商会の呉栄吉会長にプレートが手渡された
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心一つに、活動をより高い水準へ 青商会第29回総会
在日本朝鮮青年商工会(青商会)第29回総会が7月5日、広島県のホテルメルパルク広島で行われた。総聯中央の朴久好第1副議長兼組織局長、中央青商会の金敏寛会長をはじめとした役員や日本各地の地方・地域青商会の代表ら300人が参加した。

中央青商会の役員や日本各地の地方・地域青商会の代表ら300人が参加した(提供=朝鮮新報・盧琴順)
あいさつに立った金敏寛会長は、「新時代 イオ」のスローガンのもと、青商会活動に献身してきたすべての役員や会員を労いながら、今総会で新たに選出される中央の常任幹事と各地方の会長と心を一つにし、29期事業に向けた力強いスタートを切ろうと呼びかけた。…
以上が記事の抜粋です。全文は本誌2025年9月号をご覧ください。