丸鶏ドン! ぷりぷり食感を特製ダレで/コンヌン タッカンマリ(大阪府大阪市)
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看板料理のタッカンマリ。写真は食べやすいように鶏を切っているようす
大阪市生野区、近鉄今里駅から徒歩約15分のところに店を構えるタッカンマリ専門店「コンヌン タッカンマリ」。
タッカンマリとは鶏一羽を丸ごと煮込んだ鍋のこと。店は2014年にオープンした。現オーナーの宋英俊さん(32)の前のオーナー夫婦が本場・韓国のソウルにある元祖「コンヌン タッカンマリ」の味に魅了され、暖簾分けを許されて開店したというのが始まりだ。
運ばれてきた鍋の迫力に初めての客は面食らう。本場仕込みのレシピで丸鶏にジャガイモとネギが添えられている。数分煮込んだ後、店員が手際よく鶏を切り分けてくれる。自家製のタレにつけて頬張るとぷりぷりの身に驚くこと間違いなし。朝びきの国産鶏にこだわり、冷凍の鶏は一切使わない。むね肉の鮮度は生食できるほどだ。ニンニクと3種類の唐辛子を粉砕して作ったタデギ(調味料)でタレの味変ができる。これで鶏の旨みがさらに引き立つ。
「汁も飲んでみてください。火を消さずに煮込んだスープは鶏のだしがどんどん出てくるので『黄金スープ』と呼んでいます」。オーナーの宋さんに勧められた。なるほど、滋味深いスープが身体に沁み渡る。
コースのサイドメニューは自家製水キムチやケランチムなど。選べる締めのカルグッスはスープと相性抜群だ。
タッカンマリはコラーゲン豊富で女性にも人気が高い。辛党向けには、鶏と野菜を甘辛く煮た「タットリタン」もある。
宋さんもタッカンマリに魅了された一人。昨年11月にオーナーを引き継いで以降、看板メニューの味は守りつつドリンクメニューと一品料理を刷新した。特に人気なのはカンジャンセウと鶏むね肉のユッケ。何十時間も漬け込んで味を染み込ませたカンジャンセウは大ぶりなエビの身に醤油の旨味が凝縮されている。冷たい料理で、熱々鍋の箸休めにもちょうどいい。
店は2階建て。テーブル席のほか、カウンターや座敷席もありさまざまなシーンに対応している。
朝鮮大学校経営学部を卒業した宋さんは、地域同胞になじみ深いバー「ザ オールイン」も8年ほど経営している。今は在日本朝鮮大阪府青年商工会の常任幹事を務める。「まずは地元の大阪で3店舗出したい。次は関西、ゆくゆくは全国展開を」と語る宋さん。その野心を裏付ける確かな味と工夫がこの店にはあった。

タッカンマリとコース料理(一部)

唐揚げ(提供写真)

カンジャンセウ

「シャンパンマッコリ」とも呼ばれている福順都家ソンマッコリ

2階は座敷席になっている

オーナーの宋英俊さん
コンヌン タッカンマリ

〒544-0032 大阪府大阪市生野区中川西2-7-4
Tel:06-6795-4980
営業時間:11:30~00:00
(L.O. 料理22:30)
メニュー
タッカンマリコース(鶏一羽セット、2~3人前)6800円、ハーフ鍋(タットリタン・タッカンマリ、一羽セット)7500円、ポッサム1500円、カンジャンセウ1000円、とりむねユッケ770円、アサヒスーパードライ(生中)480円、福順都家ソンマッコリ4400円
※すべて税込







