特集:楽しむ、つながる朝鮮音楽
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昔から、同胞たちが集まれば、民謡が飛び出し踊りの輪ができました。
どの国、民族もそうですが、音楽は人々の心を楽しくし、人々をつないでくれます。
現在、在日同胞社会では、民族の歌や楽器を楽しむサークルが各地域に作られています。
日本の人たちと共に歌い演奏する場合も少なくありません。
今月号では、朝鮮音楽の魅力と朝鮮音楽を楽しみ朝鮮音楽でつながる人たちを紹介します。
朝鮮音楽の魅力
作曲の方向性を示してくれたわが師/金学権(作曲家)
朝鮮の著名な音楽家であるハン・シヒョン先生と初めてお会いしたのは、私がまだ30代の1980年5月だった。西洋の作曲家の作品に心髄し、独学でそのまねごとをしていたころで、朝鮮の民族音楽については、五つの音の音階と教科書に出ているチャンダン(リズム)しかしらなかった。

朝鮮で1440年代に発明された井間譜。増野中に博の長さ、音高、詩が記されている。写真は「青山別曲」を井間譜で表したもの
ルポ・朝鮮音でつながる
朝鮮の歌で「元気」と「笑顔」を
男声コーラスグループ「アエ」

コンサ-トでは「焼き栗の歌」、「牛の鈴音」などの朝鮮民謡も披露された
民族の音色を届けたい
民族音楽アンサンブル集団「MU(ミュー)」

8月21日に行われた「日朝親善サッカー大会」の宴会で歌と演奏を披露するMU
朝鮮の名曲を歌い継いでいく
女性同盟西東京コーラス部「コール・華」&「ヘバラギ」

華の持つ表現力と、ヘバラギの歌唱力が美しいハーモニーをつくる
垣根を越えて生まれるアンサンブル
大阪朝鮮吹奏楽団

全体練習のようす。中大阪朝鮮初級学校5階にある防音施工された練習場は集まった団員たちの熱気に満ちていた
「鼓動」を探求していく
サムルノリチーム「鼓Dong」

歳の離れたメンバー同士も、仲むつまじい
民族のリズムを純粋に楽しみたい
福岡・女性同盟和白分会サムルノリサークル
現在のメンバーは、金琴実さん(プッ、54)、尹美子さん(プッ、55)、尹正順さん(チャンゴ、51)、梁栄順さん(チン、49)、梁静美さん(チャンゴ、43)の女性5人。そして、講師として男性の李昌導さん(クェンガリ、31)が参加している。

分会でサムルノリサークルを結成しているのは全国でも珍しいのでは。練習は月2回。楽しい会話もはさみながら2時間みっちりと練習する
エッセイ音楽と私
「民族の心を伝えてくれ」
師の思い受け継いで

04年8月、ファン先生(前列中央)と平壌音楽大学の高音チョッテ専科の学生たちとともに。前列が筆者。その横には先生の譜面台がある
今も心に息づく歌
もう一度祖国の舞台に

公演の舞台に立つ廉さん(1999年10月)
生活の中で培われ、研ぎ澄まされていくもの
変化を遂げて受け継がれてきた朝鮮民謡/河栄守(金剛山歌劇団文芸局長)
朝鮮音楽といえば、「アリラン」などの有名な民謡を
思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
朝鮮の民謡とはそもそもどういうものなのか、そのはじまりと
特徴について金剛山歌劇団文芸局長の河栄守さん(41)に聞きました。