ポドゥナムの里から – ページ 2 – イオWeb

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ポドゥナムの里から

痛ましい記憶を語る ということ

記憶について考えています。 それを考えるに至ったのは、日本軍「慰安婦」の被害者は「実は、高収入だった。家族の借金返済のために慰安婦業務に応募した。補償金欲しさに、日本兵の残虐さを誇張した創作をしている」という言説が、日本では主流になりつつあ...

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安倍談話を読んで思い出した 孫基禎さんの顔

二十年前の五月のことです。 わたしはNHKのドキュメンタリー番組で、当時八十三歳だった孫基禎さんとお逢いしました。 ソウルのオリンピックスタジアムでした。 誰もいない観客席で待っていると、コツコツと杖をつく音がして、わたしは振り返りました。...

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息子と図書館に行きました

数日前、息子とふたりで南相馬市中央図書館に行きました。貸出カウンター前の新刊推薦本コーナーに、山野車輪の『在日の地図 コリアタウン探訪記』が面陳してありました。 山野車輪は、二〇〇五年にベストセラーになった『マンガ嫌韓流』によって、嫌韓ブー...

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この春、南相馬に居を移しました

 この春、わたしの生活は激変しました。  神奈川県鎌倉市にある持ち家から、福島県南相馬市にある借家に居を移したのです。  三年間、臨時災害放送局「南相馬ひばりエフエム」で「ふたりとひとり」という番組のパーソナリティーを務め、三百人を越える地...

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DMZを語ることは非常に厳しい

桜が散り、季節の肌触りが初夏に変わりつつありますが、わたしは昨年の冬の話を続けようと思います。  十二月五日、わたしはソウルのアート・ソンジェ・センターで行われた、DMZ(非武装地帯)のシンポジウムで講演を行いました。  前日にDMZトレイ...

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韓国最北端の駅・月井里駅へ

わたしたちを乗せた車は、韓国軍兵士の立つ検問所と、「지뢰(地雷)」と書かれた赤い注意看板がかかった鉄条網の間を縫うようにして上っていきました。

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DMZトレインに乗り白馬高地へ

十二月四日に、わたしは、小説家の李浩哲さん(八十二歳)と美術評論家の金貞卜さん(四十七歳)と、ソウル駅からDMZトレインに乗りました。

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一輪挿しに花を活けて祈りました

 小説家の李浩哲さんに、ソウルで再会しました。李浩哲さんは、一九三二年に咸鏡南道元山で生まれ、十八歳で人民軍に入り、一年後に連合軍に捕らえられ南に強制連行されて、元山の家族と生き別れになった、という過去を持つ小説家です。

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日本人が知らないこと、知りたくないこと

わたしは折に触れて『世紀の遺書』という本を読んでいます。 第二次世界大戦で戦犯として裁かれ刑死した「日本軍兵士」の遺書を編纂したものです。巻末には、遺書を書いたひとの姓名、出身地の都道府県、軍隊での階級、裁判国、死亡した場所・日付・年齢、死...

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