建学の精神を継承し、100周年に向けて/朝大、教育制度改編へ
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文:柳昌淳●朝鮮大学校教務部長
本学では近年、時代の変化を見据えながら、教育の刷新を図るための議論を重ねてきた。2026年度にすべての準備を整え、2027年度から新たな教育制度へと移行する。
在日同胞社会においても少子化が進み、「大学全入時代」の厳しい競争環境の中で、朝大の学生数は減少傾向を辿ってきた。その影響は財政や人員の確保など、大学運営にとって大きな隘路となっている。
しかし、こうした困難に押される形での後ろ向きな「合理化」だけでは、中長期的な展望を描くことはできない。
金正恩総書記は、昨年5月、総聯結成70周年に際して総聯活動家と在日同胞に寄せた書簡で、朝大に「在日朝鮮人運動の現実的要求と世界的な教育発展の趨勢に応じて、学制を整備改編」し、「同胞学生のだれもが志望する、権威ある名門大学」となるよう求めた。
今般の教育制度改編は、創立70周年を「第2の建学」とすべく、創立100周年やその先の未来をも見据えた抜本的な措置である。
朝大の教育を画期的に改善し、時代の要請に応える優秀な人材を輩出することで、同胞たちに「選ばれる大学」となることを目指している。
さらに、民族教育の最高学府である朝大から教育の刷新を進め、その成果を民族教育全体へと波及させることで、民族教育の魅力と質の向上を図っていく積極的な対策でもある。
自主的で創造的な実践型の人材育成
新しい教育制度の設計において、在日朝鮮人運動の現状はどのような人材を求めているのか、また、「新世紀教育革命」を推進する朝鮮において、さらには日本を含む現代世界の高等教育においては、どのような人材を育成しようとしているのか―本学では「人材像」についての根本的な問いから、今般の議論をスタートさせた。
不透明感を増す時代状況やAIの急速な発展などが、人々の働き方や暮らしに大きな変化をもたらしている。こうした中、研究と議論の末、専門性と汎用性を兼ね備え、未知の課題に対応できる「自主的で創造的な実践型の人材」こそが、同胞社会の未来を担う存在であるとの結論に至った。
高等教育において専攻分野の研究を深めることは、もちろん重要である。しかし、同胞社会を含む現代社会は複雑化し、専門知識だけでは、眼前に提起される具体的な問題を解決しきれない場面も増えている。民族教育の根幹である民族的な主体性と、高等教育に見合う専門性を備えつつ、特定の分野にとどまらず多様な状況で応用できる汎用的能力―思考力・判断力・表現力、コミュニケーション能力と課題解決力、そして広範な知見が、今まさに求められているといえる。このような知と思考の総合的な基盤の上に、高度な専門性が育まれていくのではないだろうか。
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以上が記事の抜粋です。全文は本誌2026年3月号をご覧ください。







