第一ハンマウムの会が結成 都内の全初中学校に「支援の会」
広告

東京朝鮮第1初中級学校を支援する日本市民の会「第一ハンマウムの会」が3月7日に結成され、代表に古川健三弁護士、森本孝子さん、事務局長に片桐育美さんが選ばれた。
東京都荒川区の同校で75人の参加のもと、結成総会が行われた。
現在、都内には11の朝鮮学校があるが、ハンマウムの会の結成により、すべての初中級学校(9校)に支援の会がそろった。都内にある支援団体は以下。
▼都内の朝鮮学校支援団体
▽23区内
・第一ハンマウムの会
・枝川朝鮮学校支援都民基金
・東京朝鮮第3初級学校とともに歩む会
・東京朝鮮第4幼初中級学校を支援する会
・第5のなかま会
・だいろく友の会
・阿佐ヶ谷朝鮮学校サランの会
・全ての学校に高校授業料無償化を!練馬の会
・朝鮮学校「無償化」排除に反対する連絡会
▽西東京地域
・チマ・チョゴリ友の会
・朝鮮学校に教育保障を!オッケトンムの会
・ハムケ・共に
・朝鮮学校を支える町田市民の会
・立川町田朝鮮学校支援ネットワーク・ウリの会

第一ハンマウムの会の代表に選ばれた森本さん

第一ハンマウムの会の代表に選ばれた古川弁護士
▼4人から始まった
結成を祝おうと、同校の黄尚奎校長と教職員、荒川、大田、墨田などの区議会議員、区内の支援の会のメンバーら75人が席をともにした。
経過報告を行った森本孝子さんは、「はじめは4人から始まりました」と口火を切った。24年11月の同校のバザーで地元の同胞女性から「他の地域に支援団体はあるのに、なぜ第1はないのですか?」と質問され、「これは早く作らないといけない」と背中を押されたそうだ。そこで同年12月22日に4人が集まり、第1応援団として何ができるかを話しあったところ、学校側からは最寄り駅から歩いて学校に来る低学年児童の付き添いや、通学バスに同乗してほしいとの要望があったという。そこでまずは卒業式へお祝いを検討し、横断幕や祝い品を準備することに。

25年4月末には、第1応援団を増やすために演劇「朝鮮のむかしばなし」を上演。170人を集めた。5月には学校側と初めての交流会を持ち、オモニ会会長やアボジ会会長と話し合うなかで、①10月のバザーに多くの日本人を誘ってほしい、②災害時の避難場所として地図に明記されていないことを区に問い合わせてほしいと要望を受け、区に確認する第一歩も踏みだした。続けて同校の運動会の観賞、「東京の日朝史」をテーマとした講演会、映画「ソリヨモヨラ」上映会など、顔の見える交流を続け、輪を広げていった。
「第一ハンマウム」という名前は、同校の児童生徒たちの中から募集し、名付けられたという。
同会は、東京第1初中の教育活動を支援し、同校の子どもたちの学ぶ権利を擁護するとともに学校関係者と地域住民との交流、相互理解を促進することを目的とする。
すでに25年12月からは低学年児童の見守りを続けており、今後は給食などの支援も始めていく予定だ。
事務局長の片桐育美さんは、準備の過程で学校やオモニたちが最初は遠慮していたが、いろいろと学ばせてほしいと話してくれ、関係が深まったことを喜ぶ。「日本の子どもたちがやっている職場体験をわが子にも体験させたい、日本の遊びを学ばせたいという思いを聞きました」(片桐さん)。
同校オモニ会会長として発足に関わった金淳愛さんは、準備の過程で日本の人たちが朝鮮半島の現代史をしっかり勉強していて、逆に自身の不勉強に気づいたと話す。
「最初、会の名前をハナの会にしたらどうかと話したとき、『ハナの会は、軍事独裁政権時に朴正煕が侍らせた部下たちの会の名前(ハナフェ)で受け入れらない』と教えていただいた。恥ずかしながら、私はその事実を知らなくて。違う民族の教育を応援する日本の皆さんがすばらしいと感じたし、果たして私自身他の民族の教育を支援できるだろうかと自問自答した。他のオンマたちに日本の方々の想いを広げていきたい」(金さん)
▼応援団からもエール続く
来賓のあいさつをした日朝友好促進東京議員連絡会共同代表の保坂正仁・荒川区議会議員は、都内に日朝友好を求める議連が2つあることに触れ、「なぜ朝鮮学校だけが補助金制度から排除されるのか疑問だ。朝鮮学校の子どもたちが安心、安全で、笑顔でチョゴリを来て常磐線に乗って学校に通えるようにしたい」と発言。続けて今年4月から東京都が私立小中学校の給食費の一部補助を始めることを伝えながら、「6区1市でも私立への補助を始めている。皆さんは納税されている。朝鮮学校、各種学校にも適用してほしい。1区でも多く制度が行きわたるように力を合わせて頑張っていきたい」と決意をのべた。
「朝鮮学校『無償化』排除に反対する連絡会」(以下、連絡会)共同代表の長谷川和男さんは、16年前の2010年に高校無償化が実現すると、喜んだのもつかの間、ある国会議員が朝鮮学校に適用することが問題と声をあげたとき、急遽西東京地域の「ウリの会」から呼びかけがあり、代々木から渋谷まで行進したことに触れた。
東京朝鮮中高級学校高校生たちが原告になった無償化裁判(2013年~)を応援する目的で生まれた連絡会は、文科省前の金曜行動を続け、今週612回を重ねてきた。裁判が終わった後は、各地域に支援の会を作ろうと奔走してきた長谷川さん。
「地域の政治状況、議会の応援状況は異なりますが、金曜行動の場では、新しくできた支援の会が次々と発表し、その地域での取り組みを次々と広げています。たとえ文科省が動かないとしても正義が勝つということを証明したい。第1でついに結成されるということで楽しみにしています。ともに頑張っていきましょう!」(長谷川さん)

金舜植弁護士
最後に朝鮮高校出身者として初めて弁護士資格を取得した金舜植弁護士(在日本朝鮮人人権協会会長)が「東京朝鮮第1初中級学校卒業生の弁護士として」と題して講演した。
自分史と重ね合わせながら、民族教育の権利獲得の歴史を語った金弁護士。外国人として初めて弁護士資格を取得した金敬得弁護士との出会い、2002年に弁護士資格を取得した翌年の03年には大学受験資格問題が動き、その一方で東京朝鮮第2初級学校が東京都から土地明け渡しの裁判を訴えられるなど、「試練の時代」に法廷闘争を進めてきた経験を語った。
金弁護士は、2005年から08年までのあいだに日本国内の外国人学校が連携し、「多民族教育フォーラム」が開催され、互いのつながりが生まれた結果、公明党の山下栄一参議院議員(当時、故人)を中心に義務教育段階の外国人学校を支援する法案が作られたこと、無償化裁判が敗訴に終わった後も、敗北感を乗りこえるべく、朝鮮学校を支援する弁護士フォーラムを東京、愛知、広島、大阪と続けてきた日々を振り返り、「日本の人と連帯しながらよりよい社会にしていきたい」と決意を語った。(瑛)

朝鮮学校支援グッズも100円で販売され、多くの人たちが手にとっていた

月刊イオの最新号や関連書籍も販売させていただいた








