秘境路線と新潟・福島ハッキョ合同授業から14年
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只見線を走る列車
このブログで何度か明らかにしているが、私は「乗り鉄」である。青春18きっぷなどを使って、いろんな路線に乗りいろんなところに行ってきた。
先月は有名なローカル路線、秘境路線に乗ってきた。
それは只見線だ。
只見線は新潟の小出駅から福島の会津若松駅を結ぶ路線だ。
小出駅から会津若松駅までをすべて運行する列車は1日に3本しかない。

車窓からきれいな景色が広がる
路線沿いには川が流れ、第1、第2、第3、第7、第8と只見川の橋梁がいくつもある。本名ダムや田子倉湖があったりと風光明媚な風景が楽しめる。乗った時は紅葉の季節だったので山々は鮮やかな色で染まっていた。春は桜、冬は雪と季節ごとに楽しめるのも魅力だ。
沿線の住民は列車が通ると、フリップを持ったり手を振って歓迎してくれる。地域全体が只見線を盛り上げようとしているのがよくわかる。

2011年12月3日に新潟朝鮮初中級学校で行われた新潟ハッキョと福島ハッキョとの合同学芸会
2011年3月11日に東日本大震災が発生した。2万2332人の死者・行方不明者を出す大災害だった。
深刻だったのが、津波により東京電力福島第1原子力発電所で事故が発生し大量の放射性物質が放出されたこと。そのため多くの人たちが故郷を離れての避難生活を余儀なくされた。
福島朝鮮初中級学校の児童・生徒たちも学校生活が困難となり、5月15日から新潟朝鮮初中級学校へ学校ごと避難する措置が取られた。在日朝鮮人の民族教育において前例のない新潟・福島の合同授業(合同生活)は12月3日までの約7ヵ月にもおよんだ。その間、福島の子どもたちは、初級部低学年は週に1度、高学年以上は2週間に1度福島に帰っていた。
只見線に乗っていて、東日本大震災の後の福島と新潟の朝鮮学校の合同授業の時、もしかしたら週末に往復する際に、保護者や子どもたちは只見線を利用したことがあるのだろうかと考えたりする。実際には移動のほとんどは自動車で行われていたのだが、只見線の列車から横を通る道路が見えるので、この道路を利用したのではないかと、外を眺めながら思ったりするのだった。
先週の水曜日(12月3日)は、新潟・福島の合同授業終了から14年になる日だ。合同授業終了の際の新潟ハッキョでの行事を現地で取材した時の様々な思いを今も鮮明に記憶している。
只見線は風情があり車窓の景色もすばらしい。一度利用してみてはいかがだろう。(k)
※最後に新潟・福島ハッキョの合同生活の模様を3回にわたって報告した私の日刊イオの文章を紹介しておく。
新潟・福島ハッキョ合同生活とオモニたち
https://www.io-web.net/ioblog/2011/12/07/75359/
新潟・福島ハッキョ合同生活~先生編~
https://www.io-web.net/ioblog/2011/12/08/75361/
新潟・福島ハッキョ合同生活~子どもたち編~
https://www.io-web.net/ioblog/2011/12/09/75362/








