月刊イオ12月号が完成しました
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月刊イオ12月号が完成しました。
特集は、「受け継がれる味、創られる味」です。在日同胞社会の多様化が進む現在、各地域で独自に発展した家庭料理は、故郷の朝鮮半島の味を受け継ぎながらも日本の食文化と融合した新たな食の形を生み出しています。そのような食文化が世代を超えて受け継がれる過程でどのように変化し、進化していったのか―。いまでは全国区となった在日朝鮮人の食文化や、「食」を通じて伝わる民族的風習などについて考えます。
「『生きるため』が文化に―焼肉屋の創意と継承」では、在日コリアン発の代表的な食文化である焼肉にフォーカスします。東京の「正泰苑」と兵庫の「味楽園」という関東と関西の老舗店に記者が赴き、ルポにまとめました。
また、もう一つの在日コリアン発の料理として知られる盛岡冷麺の歴史について、フードライターの金在順さんに寄稿いただきました。
特集では、在日同胞が普及した食文化について、朝鮮料理研究家の金純子さんと在日本朝鮮商工連合会元副理事長の呉州棟さんにインタビューしました。金さんは20年以上にわたって朝鮮大学校短期学部で料理講師を務めており、呉さんは1990年代から約20年間にわたって「朝鮮料理(焼肉)店経営集中講座」を統括、『朝鮮料理(焼肉)店読本&データブック』(1997年発行)のまとめ役でもあります。
ほかにも、朝鮮の伝統的な家庭料理と宮中料理を、前述の金純子さんのレシピで紹介します。金さんが講師を務める朝大短期学部の調理実習のようすも伝えます。
在日同胞たちは記念日の食に何を求めているのか。民族の名節料理に関する需要について「Wondermom-event」代表の尹静華さんに聞きました。
特集の締めは、関西地方で活動する同胞女性たちのグループ「アプロ・未来を創造する在日コリアン女性ネットワーク」が主催する「料理と思いを記録する会」を編集部記者が訪ねました。
特集以外の記事も盛りだくさんです。
10月に日本各地の朝鮮学校で行われた創立記念行事(80周年、65周年、60周年)のようすを記事と写真で伝えます。
これまで本誌でたびたび取り上げてきた李香代さんの裁判ですが、10月24日に下された大阪地裁の原告勝訴判決(市議の「犬笛型ヘイト」に賠償命令)についても解説付きで報じています。
今年10月に迎えた朝鮮新報創刊80周年に際して、本誌では元記者・社員たちの証言をまとめました。創刊80周年に際したもう一つの企画として、同紙にかつて連載されていた人気4コマ漫画「イプニ」の作者である全哲さんと「イプニ」にまつわる知られざるエピソードを、イプニのモデルになったといわれる作者の娘さんが語ってくれました。
名古屋の出版社・風媒社の編集長である劉永昇さんが1926年1月に起こった「木本事件」について書いた「『木本事件』100年の不始末 三重に刻まれた朝鮮人虐殺の記憶」も読み応えがあります。
そのほかにも、埼玉朝鮮初中級学校の公開授業のようす、劇団アランサムセの新作『초혼(招魂)』の観劇レポートなどが掲載されています。
連載では、「社会人サークルへようこそ!」「トンネの顔」「얼씨구! 朝鮮ことわざ」「お手軽つくおき」などが最終回を迎えました。短期連載「高麗・李朝の陶磁器に魅せられて」は今回が3回目です。
表紙には、特集にも登場する正泰苑の2代目である金日秀さん(株式会社正泰苑代表取締役)に登場いただきました。
12月号もご愛読のほどよろしくお願いします。
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