新年、おめでとうございます。というあいさつよりも、大阪朝高ラグビー部がみごと３回戦を突破したことを祝いたいと思います。
　相手は、東京都予選決勝で東京朝高を破った目黒学院。私はこのブログで、目黒学院との試合を見たい、勝っていもらいたいと書きましたが、新年早々、その願いが叶いました。
　試合前から、大阪朝高の練習が普段よりも緊張感があり気合が入っていたように見えました。目黒学院をそれなりに意識していたと思います。

　試合は立ち上がり、膠着した状況が続きましたが、11分にシン・ヒョンジが華麗なステップからトライ、朝高が先制します。18分にはモールから出たボールをキム・サンフィが右隅にトライ。しかし、目黒も前半終了間際にトライを返し、14対７と前半を折り返しました。
　リードはしているものの、安心できない展開だったと思います。

　後半立ち上がりは、目黒の時間。自陣でのディフェンスが続きました。しかし、12分、モールをそのまま押し込みリ・スンギがトライ。後半、我慢しながら突き放せたのが大きかったと思います。相手の退場もあり、そこからは朝高のペース。フォワード、バックスが一体となった攻撃でトライを重ね、36対７と目黒を圧倒しました。

　呉英吉監督は、「デフェンス重視ではなく、アタック、徹底的に攻めるラグビーをやった。プラン通りの試合だった。快勝だった」と満足に語っていました。

　この試合、１年のキム・ジョンテがスクラムハーフで先発出場して驚かせました。試合後、「絶対に勝つことだけを考えて試合に臨んだ。最初は緊張したが、先輩たちに励ましの声をかけられ落ち着いた。周りが良く見えるようになった。同胞たちの応援もよく聞こえ力になった」とはきはきと記者たちの質問に答えていました。163センチ、65キロと小柄ながら、相手のトンガ選手にも果敢にタックルしていました。

　キム・リョム主将は試合前の円陣で、「勝って同胞たちに喜んでもらおう」と声をかけていました。「元日にも応援に来てくれた同胞たちに勇気と力を与えたかった。それが実現できてよかった」と語っていました。

　タイトルの「５倍返し」は、点数が５倍になったということで、それ以上の意味はありません。
　これで朝高はベスト８。次は準々決勝（３日）です。対戦相手は抽選なのでまだわかりませんが、どこがきても大丈夫でしょう。（ｋ）