わが子の運動会
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先日、わが子2人が通う保育園で運動会があった。長男6歳、次男1歳。2人がそろって参加する最初で最後の運動会だ。
とくに長男は年長ということで、今回が最後の運動会。クラスが上がるにつれて出番も増えていく。
普段、わが子が園でどのように過ごしているのか、そのようすをじっくりと見ることが難しいぶん、運動会や生活発表会などの年中行事は子どもの成長を直接見ることができる貴重な場だ。
体操にダンスにリレー。自ら考え、ほかの子と協力し合い、ときに自己主張もしながら行事に参加する長男の姿に、たぶんこれまでで一番大きな成長を感じた。思わず目頭が熱くなったのは年齢のせいだけではないだろう。自分の子も他人の子も、大人たちが子どもたちをあたたかく見守る空間が心地よかった。
子の成長を間近に接するという親としてのこの上ない喜びの一方で、育児は経済であるという厳しい現実にもまた直面する。50歳にして学齢前の子を2人育てる、これは想像以上にきつい。若い親に比べて残された人生の時間が少ない、お金を稼げる期間も少ない、そして体力がない。親の介護という難題も重なれば、そのきつさはさらに増す。
人生の選択を単純な二者択一で考えることができれば、世の中は比較的分かりやすい。「仕事のキャリアを積み重ねること」と「育児を含めた家族のケア」、それらはいずれも自分にとって大切なものではあるが、さまざまな場面でどれを優先するのかはその時の状況によってかわる。すべてを高い水準でこなし、あらゆる場面で両立できればいいが、そんなことは無理だよな、とあきらめている。(相)








