渋谷で見た二つの映画-『福田村事件』と『金子文子』
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映画『金子文子』のチラシ
先日、久しぶりに映画館で映画を鑑賞した。観たのは『金子文子 何が私をこうさせたか』(監督:浜野佐知)。
映画館は渋谷のユーロスペース。
久しぶりに映画館で観たと書いたが前回観たのもユーロスペースで、もう4年前になる。
作品は『福田村事件』だ(監督:森達也)。
『福田村事件』については、日刊イオの23年10月6日の文章で私が紹介している。https://www.io-web.net/ioblog/2023/10/06/92185/
映画『福田村事件』は関東大震災(1923年9月1日)での朝鮮人虐殺から100年に当たって作られた作品で、当時、朝鮮人に間違えられた被差別部落の日本人が千葉県の福田村で虐殺された史実を描いたものだ。
映画の内容などについては、日刊イオのブログを読んでもらいたい。
作品を私は全体として肯定的に評価している。
ただ、ひとつ不満がある。
『福田村事件』には性的な描写がけっこう出てくるのだ。それが映画の内容において必ず必要なものであるなら仕方がないけれど、私の勝手な考えなのかもしれないが必要だとは思えなかった。
上映時間は137分。性的な描写の場面を少なくして2時間以内の作品にし、中学や高校で広く上映できる作品にしてほしかった、この点が不満だった。
『金子文子 何が私をこうさせたか』は予想以上に素晴らしい映画だった。
物語の主人公・金子文子は、日本帝国主義と獄中で最期まで戦った無政府主義者だ。恋人で朝鮮人の朴烈とともに皇太子を狙った爆弾犯として1923年に検挙され1926年3月、大逆罪で死刑判決を受けた後、恩赦で無期に減刑され栃木女子刑務所に送られる。獄中で自死するまでの121日の様子が文子の短歌とともに描かれる。
文子の次の台詞が心にしみた。
「すべての人間は人間であるというただ一つの資格によって、人間としての生活の権利を平等に享受すべきであると信じています」
「私は、私たち哀れな階級のために自分の全生命を犠牲にしても戦う」
天皇制とそこから広がる権力構造を憎み破壊しようとした金子文子。現在の日本、世界を見たらどのように行動するだろうか。
観たのは3月1日のファーストデイで1100円で観ることができた。映画の内容と合わせて本当にお得だった。ぜひ鑑賞してほしい。(k)








