アン・ソンギさんの思い出
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映画『風吹く良き日』の一場面
短くない記者・編集者生活の中でインタビューや取材で多くの著名人に会うことができた。
映画監督の山田洋次さん、俳優の吉永小百合さん、歌手のイルカさん、漫画家のちばてつやさん、里中満智子さん…などなど文化・芸能関係だけを挙げてもきりがない。その他、政治家、学者などの著名人もたくさん取材してきた。
私が直接、インタビュー、取材した人もいれば、アシスタントやカメラマンとして同行してお会いしたケースもある。
その中でももっとも忘れられない人物が韓国の俳優アン・ソンギさんだ。
アン・ソンギさんの訃報が1月5日に報じられたときは驚いた。闘病生活をしていたことを知らなかったからだ。
聯合ニュースは5日、「韓国の国民的俳優アン・ソンギさん死去 74歳=約170作品に出演」というタイトルでニュースを配信した。次のように報じている。
「アンさんは同日午前、ソウルの順天郷大病院で亡くなった。先月30日に自宅で食事をしていたところ食べ物を喉に詰まらせ、同病院に運ばれて集中治療室で治療を受けていた。
2019年から血液のがんで闘病生活を続けていたアンさんは、復帰に向けて準備を進めていた。
……
1980年に「風吹く良き日」で大鐘賞映画祭新人賞を受賞したのをはじめ、各種映画祭で主演男優賞や演技賞を約40回にわたり受賞した。2013年には大衆文化芸術分野の功労者に贈られる「銀冠文化勲章」を受章した」
また聯合ニュースは9日、「俳優アン・ソンギさんに最後の別れ」として「5日死去した韓国の国民的俳優、アン・ソンギさんの葬儀のミサが9日午前、ソウルの明洞聖堂で行われた」と伝えている。
私がアン・ソンギさんを取材したのは2008年の10月25日。京都の立命館大学でインタビューした。立命館大学コリア研究センター主催の「第3回韓国映画フェスティバル」で講演するために来日したときだ。
インタビューでアン・ソンギさんは、シナリオの完成度が高く、感動があるもの、メッセージ性がある作品を選んで出演してきたと語っていた。
そして「在日同胞へのメッセージを」とのお願いに、「在日同胞のみなさんは、歴史に翻弄されて、多くの苦労をされた。以前は差別も多くあったようですね。そういうことを思うと、私自身、心痛く感じていました。日本で何代にも渡って生活していても民族の情緒や望郷の念が強く、祖国と繋がっているんだなという思いを持っています」と語ってくれた。
インタビューではアン・ソンギさんの出世作『風吹く良き日』についてたくさん語ってくれていたことが印象的だった。
最後にアン・ソンギさんと『風吹く良き日』について書いた私の日刊イオ(2011年6月29日)の文章を紹介する(下のリンク先)。
「風吹く良き日」
https://www.io-web.net/ioblog/2011/06/29/75228/
(k)








