マムダニ氏がNY市長に
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現地メディアによると11月4日、米国のニューヨーク市長選が投開票され、民主党候補のゾーラン・マムダニ氏が当選確実となった。現在の米国大統領、ドナルド・トランプ氏が共和党所属の中、米国最大の都市であり、全米屈指の経済都市でも知られるニューヨークの市長は民主党候補からの当選となった。そのほか、州知事選挙でもバージニア州で民主党候補のアビゲイル・スパンバーガー氏が、ニュージャージー州ではマイキー・シェリル氏がそれぞれ勝利した。これが果たして共和党所属の大統領に打撃となるのか注目だ。
ニューヨーク市長となるマムダニ氏はアフリカのウガンダ生まれ。父親が大学教授、母親が映画監督で、7歳の時にニューヨークへ移住。現在の年齢はまだ34歳と若い。2020年に州下院選挙で初当選し、昨年には市長選に出馬したが、存在はあまり知られていなかった。
今回の市長選でのマムダニ氏の得票率は100万票(50%)、自身を民主社会主義者と位置付けるマムダニ氏は物価上昇が激しいニューヨークで市営バスの無料化や富裕層への増税などを訴え、支持を徐々に拡大。今年、6月に行われたニューヨーク市長民主党予備選で勝利し、市長選までの間にSNSへの動画投稿や市内の多数の国民の家を訪問するなど、地道に行ってきた選挙活動が功を奏し、前ニューヨーク州知事など、ほか2人の候補を退けて市長の切符をつかんだ。
ロイター通信の記事ではこのように分析している。
米ニューヨーク市長選で当選を決めたゾーラン・マムダニ氏(34)が勝利演説を終えた4日夜、ステージの隅で何人かに囲まれながら同氏の姿を見守っていた1人の男性の顔には満足そうな笑みが浮かんでいた。この人物こそが、マムダニ陣営のメディア戦略責任者を務めたモリス・カッツ氏だ。お祝い気分に浸る理由には事欠かない。カッツ氏が率いたチームは「家賃凍結」「(ニューヨーク市交通局)バス無料」「ユニバーサル・チャイルドケア(全家庭への無償保育サービス)」というマムダニ氏の3つの公約を広め、多くの若者を中心とする有権者の心をつかむのに貢献した。…投票率を急激に押し上げた原動力は若者や新規転入者、賃貸住宅利用者らだったことがNBCニュースの出口調査で判明している。彼らの大半は、米国の都市で恐らく最も跳ね上がっているニューヨークの生活費を下げるというマムダニ氏の提案に心を動かされた。
https://jp.reuters.com/world/us/UCOGLJBZMNJXTENISZWUUORXWI-2025-11-08/
激しい物価高に加え、人種差別や移民反対の厳しい流れが続く米国で今後、マムダニ氏がどのようにニューヨークの市民たちと共に進んでいくのか、注目したい。








