入学おめでとう応援隊 今年も!
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各地の朝鮮学校で入学式が行われています。
先週日曜日、神奈川県の横浜朝鮮初級学校、川崎朝鮮初級学校、南武朝鮮初級学校、東京都・町田の西東京朝鮮第2初中級学校でも入学式が行われ、そこには今年も「入学おめでとう応援隊」の方たちが駆けつけました。
私は横浜初級に行く「応援隊」の方たちを取材させていただきました。
朝8:45分に横浜駅に集合。胸に付けたオレンジのリボンが目印です。それぞれ簡単な自己紹介を済ませ、いざ学校へ向かいます。
横浜初級の「応援隊」に集まったのは26人。長年、朝鮮学校を支援してきた方や日本の学校の教員だけでなく、一般の会社員や学生の姿もありました。
学校に到着すると朝鮮語・日本語で「入学おめでとう」と書かれたオレンジ色ののぼりをたて、入学生やその家族たちが来ると「イパッチュッカヘヨ~!(入学おめでとう)」と温かく迎えます。
初めて参加された方は、少しドキドキしているようにも見えましたが、子どもたちを見るたびに癒されていました。
応援隊は、拉致問題が表面化し、朝鮮学校への嫌がらせや脅迫が相次ぐ中、朝鮮学校の子どもたちが安心して学校に通えるようにと2003年に始まりました。
当初は、正式な活動として立ち上げたのではなく、子どもたちを心配する市民たちが口コミで集まりました。その時は、学校までの道に立ちながら子どもたちの安全を見守ったそうです。
この日、新入生の保護者はこのような活動が長年続いていたことに驚きながら、こんなことを話されていました。
「情勢が良くなく、補助金も打ち切られるなか、周りがみんな敵のように見えてしまうことがある。しかしこうして朝鮮学校の子どもたちの入学を祝い、見守ってくれる方たちがいる。『応援隊』を通してそれを実感できた。本当に心強い」。
新入生に「おめでとう」と声をかけること。それは一見とてもシンプルで当たり前のように感じられますが、今の朝鮮学校にとっては重要な意味があります。
どんな子どもも無条件に、社会に受け入れられ、地域に愛されなくてはいけないと思います。朝鮮学校の子どもや保護者がそれを感じにくいというのは大きな問題だというのも、この日改めて考えさせられました。
「応援隊」は些細な活動かもしれませんが、朝鮮学校の子どもたちにとって大きな希望です。
きっと子どもたちの心の中にも残り続けると思います。(S)