命がけの満員電車
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国土交通省が発表している「東京圏における主要区間の混雑率」(2015年度)で混雑率1位(199%)にランクインしている地下鉄東西線の木場-門前仲町区間。
この区間を見事にまたいで通勤している。
殺人的混雑とよく言うがまさにその通り。乗車時間は長くないが、その数分は戦場だ。
満員電車のひどさはなかなか言葉では表しきれないが、とにかく命がけ。
あまりの混雑に体調を崩しホームでうずくまっている人や、救急搬送される人も見かけるが、その度に「人ごとではない」と覚悟を決めて乗車する。
雨の影響などで混雑が増した日は、次の駅まで自分は生きていられるのか!?と思うくらいの圧迫に苦しめられる。
自分の場合、物をなくすこともよくある。
混雑で前の電車に接近し急停車することが多いが、身動きがとれない状態からいきなり電車が止まった反動で手に持ってい物を手放してしまうことがある。傘が手から離れ、そのまま人ごみに消えていってしまうということを何度か経験した。
また最近では、おにぎりを買ったビニール袋をカバンにしまわないまま乗車してしまい、いつの間にか手から離れてさようなら…。
下車後に気付き、かなりショックだった。
電車を降りるときも一苦労だ。
「前の人を押さずに順にお降りください」というアナウンスなど誰の耳にも入っていないだろうと思うくらい、降りるときに大混乱が起きることがある。
ひどかった時は、人の流れに勝てず後ろ向きなってしまい、足が絡まりホームに背中から投げ出されてしまった。
降りてくる大量の人にそのまま踏まれてしまいそうでゾッとした瞬間、ホームで電車を待っていた人が私の両脇をグッと引き上げて立たせてくれたかと思うと、落ちているカバンをすっと持たせてそのまま電車に乗っていった。
惨めさ70%、ありがたさ30%くらいで、涙が出そうになった(笑)。
電車に乗り切れず数本電車を見送り、ようやく乗ったはいいものの、途中駅で降りる人を通すためにホームに降り、まさかの乗ってきた電車に乗り切れず…。
そんな日は、朝からイライラマックスになる。
苛立ちを思いっきり顔に出したあと、声を枯らしながら働いているホーム整理員さんや駅員さんがふと目に入り、少し反省したりもする。
それでも、満員の中を抜け出しては毎日のように大きなため息をついてしまう。
他の地域から上京した人は東京の満員電車にうんざりすると聞くが、東京生まれ東京育ちの私も、満員電車がきっかけで東京がいやになって久しい。
やはり避けるには乗車時間を変えるしかないと思うが、少し早めたからといってあまり変わらない。
朝が弱い私にとってはかなりハードルが高いが、思い切って朝活をはじめようか…。
毎回そんなことを考えている。(S)