圧巻の映像美!
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先日、李相日監督作品「国宝」を鑑賞した。
前回のブログでも映画感想を記したが、今回も興奮が冷めぬ前に感想を綴ろうと思う。
7月中旬、公開日から1ヵ月半ほど経っているというのに後方の席は全て埋まっていてその人気度がうかがえた。李監督の作品は「フラガール」が好きで動画配信サービスでよく見ていたので、今回も期待度Maxで鑑賞。
感想をいうと、とても面白かった。3時間という長丁場だったがそれも感じさせないほどに楽しめた。原作小説は読んだことはないのだが、上下巻ある内容を3時間に収めることがすごい。
映画では芸を極めんとする人たちの「欲」みたいなものがひしひしと感じられて演者たちの凄みを感じた。
(※以下、ネタバレ注意)
田中珉さん演じる万菊が俊介(横浜流星さん)を指導しながら放ったセリフに何となく涙がこぼれた。
「あなた歌舞伎が憎くて仕方ないんでしょう、でもそれでいいの、それでもやるの」
映画鑑賞後に舞台挨拶やインタビューを見漁り、メインキャラクターの二人が女形を演じるために一年半、歌舞伎の稽古に身を投じたと知り、伝統芸能を身につけるための一年半はどれほどのものだったろうとしみじみ…。
そして大スクリーンに映される歌舞伎シーンは本当に目の前の景色のように感じられた。あの映像美をぜひ劇場に足を運んで目の当たりにしてほしい。今季おすすめの映画だ。(仙)