日本政府が朝鮮に対する独自の制裁措置を延長
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制裁措置の延長を伝えるNHK放送
4月8日のNHKニュースで知ったのだが、日本政府は朝鮮に対する独自の制裁措置をさらに2年間延長するとのこと。13日に期限が切れたことに対する措置だ。
その理由として報じられているのが、朝鮮が依然として核・ミサイル開発を続けていること。拉致問題もその理由としている。石破内閣になって初めての延長だ。
日本政府が朝鮮に対して独自の制裁措置を実施したのは2006年から。最初は半年だった制裁期間も09年から1年となり、13年からは2年となっている。今回が何度目の延長なのかよくわからない。
延長により、朝鮮の船舶の入港の禁止、輸出入の全面禁止、人の出入りの制限などの制裁措置が2年間続けられることになる。引き続き朝鮮→日本、日本→朝鮮のヒト、モノ、カネの流れが禁止・制限される。
独自の制裁措置により万景峰92号が行き来できなくなり、朝鮮を訪問する同胞、日本人共に多大な不便を被っている。コロナ前のことだが、朝鮮高校の生徒が朝鮮に修学旅行に行く際、飛行機便への変更により一人当たり約15万円も負担額が増えた。飛行機での往復が困難な高齢者や身体が不自由な人たちの祖国訪問の道が実質的に閉ざされてしまった。朝鮮高校の生徒たちなどが空港で朝鮮で買ったお土産を没収されるという差別的で非人道的な事件も起こった。
日本の独自の制裁措置は朝鮮に対する敵対政策のもっとも象徴的なもののひとつだ。今回の延長は、石破政権が朝鮮と仲良くしようという気がないことを示すものだ。
最後に日本の独自の制裁措置の主な内容を示しておく。(k)
●「朝鮮民主主義人民共和国」籍者の原則入国禁止
●すべての朝鮮籍船の入港禁止
●在日朝鮮人の最高人民会議議員などの朝鮮を渡航先とした再入国の不許可
●日本の国家公務員の朝鮮への渡航の原則見合わせ。日本国からの朝鮮への渡航自粛
●日本と朝鮮間の航空チャーター便の日本への乗入れ不許可
●朝鮮を仕向地とするすべての貨物の輸出を禁止
●朝鮮を原産地または船積地域とするすべての貨物の輸入を禁止
●朝鮮と第三国との間の移動を伴う貨物の売買、貸借又は贈与に関する取引(仲介貿易取引)を禁止
●輸入承認を受けずに行う、原産地又は船積地域が朝鮮である貨物の輸入代金の支払の禁止