電車に揺られながら思うこと
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今に始まったことではないのだが、電車の中でのモラルの低下が目に余る。
私にとって電車は、通勤はもちろん、取材や打ち合わせに向かうのに欠かせない乗り物。
時刻通りに動くし、乗り継ぎも、最近では携帯電話で簡単に探せてしまう。それに、ただ乗っているだけで目的地まで運んでくれるので、読書に浸れる、好きな空間だ。
だがそれは、二つの条件がなければ、の話になる。
一つは満員でないこと。
とくに梅雨の季節の満員電車は、じめじめして不快でたまらない。
そしてもう一つが、マナーを守ろうとしない人たちが乗っていないこと。
「最近の若者は」とよく耳にするが、はたしてモラルの崩壊は、若年層に限ったことなのだろうか。
車内で化粧をする若い女性や、携帯ゲームにいそしむ男子学生やサラリーマンなど、傍から見ると決して見栄えがいいとは言えないが、他人に迷惑をかけていない点では、まだいい方だと思う。
先日出くわした、大きな声で会話する中年男女。
隣で本を広げながら、「家でしてくれ!」と言いたくなるほど、迷惑だった。
それ以外にも、マナーモードにもせずに、平気で携帯電話で会話するおじさん。
緊急な連絡かも知れないが、せめて口元に手を当てて、静かに話してもらいたい。
または、空いた座席めがけて猛突進するおばさん。
それだけの体力があれば、少しの間立っていても大丈夫な気がする。
そんな姿を見ながら、「最近の若者は」とは、とても言えない。
まずは大人がしっかりと模範を示すべきだと思うのだが。(茂)