戦争前夜
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朝鮮の人工衛星発射に関して、日本はまさに「戦争前夜」のごとく騒いでいる。
「落下物」うんぬんと声高に叫び、市民たちを「避難」させ、「号外」を出し、恐怖を演出し尽くした。この国の茶番にあきれるばかりだが、その演出は、みごと「成功」したようだ。
昨日夜、フジテレビの報道番組を見ていると、「日本の防衛費の増大に賛成か」という問いに、視聴者の7割近くが「賛成」というアンケート結果が発表された。
防衛費とはつまり、軍事費に他ならない。
「北朝鮮危機」を煽ることで、日本はMD構想を実践配備できる環境を手に入れた。それも、国民の大賛成のものとにである。
時同じくして、ソマリア沖に派遣されている日本軍艦の勇姿も伝えられた。
ますます「戦争ができる国」作りに精を出す日本政府の演出に、空恐ろしさを覚える。
近代世界におけるすべての戦争は、「専守防衛」の名の下に繰り返させれて来た。
ナチス・ドイツのポーランド進行も、中東戦争も、湾岸戦争も、そしてアフガン、イラク戦争も。自国がさらされた脅威を取り除く、自国を守るために攻撃するという論理だ。
「北朝鮮脅威論」が、日本軍=自衛隊を強化させ、世論も巻き込んだ、「欲しがりません、勝つまでは」の唱和がいつ始まるのだろうか。(茂)