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どうする、ネット上のヘイトスピーチ-ヘイトスピーチ対策法施行、抑止に期待

  近年、インターネットコミュニティで、在日朝鮮人を含めた在日外国人などのマイノリティに対する差別的な言説が盛んに流布されている。ヘイトスピーチ対策法の施行(6月3日)を機に、ネット上のヘイトスピーチをめぐる問題を整理しつつ、抑止に向けた取り組みを探った。 野放しの差別発言 ヘイトスピーチの跋扈にインターネット、とくにソーシャルメディアの隆盛が果たしてきた役割は小さくない。代表的な排外主義団体である「在日特権を許さない市民の会(以下、在特会)」自体がインターネットを通じて勢力を拡大し、街頭での排外デモにつなげてきた団体だ。 「熊本の朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだぞ」「不逞朝鮮人が暴動を起こそうとしてるってマジ!?」「熊本県民の皆さんは自警団を組織して自己防衛に努めてください!」 4月の熊本地震発生直後、このような流言飛語がツイッター上を駆け巡った。ヘイトスピーチが災害時のデマという形で噴出した一例だが、これを単なる「いたずら」と見過ごすことはできない。関東大震災後の混乱の中で起こった朝鮮人・中国人虐殺を思い起こさせる。この件からもわかるように、ネット上ではマイノリティを貶め、差別や暴力を煽るような言説がほぼ野放しになっているのが実情だ。

保育園、入れますか?-深刻化する待機児童問題

   保育園に入りたくても入れずに順番待ちをしている、いわゆる「待機児童」が大きな社会問題となっている。民族、国籍を問わず、学齢前の子を育てる親たちにとっては深刻な悩みだ。    全体の8割が低年齢層、大都市圏に集中  待機児童は決して新しい問題ではなく、共働き世帯の増加などを背景に1990年代から顕在化していた。今回あらためてクローズアップされるようになったのは、ある匿名のブログ記事がきっかけだった。「保育園落ちた、日本死ね!」―認可保育所の入所審査に落ちた母親の心の叫びがつづられたブログは、同じ悩みを抱える多くの人々の共感を呼んで拡散。国会でも取り上げられ、改善を求める声が高まった。  厚生労働省のまとめによると、2015年4月時点の待機児童数は日本全国で2万3167人。7年連続で2万人を超えた(34ページのグラフ参照)。0~2歳児が全体の約8割を占めており、大都市圏(東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪など)に集中している。なかでも東京は深刻だ。1位の世田谷区(1182人)を筆頭に、板橋区、府中市、江戸川区、足立区など市区町村の待機児童数ランキング上位20位のうち9つを占めている。

制裁の名の下に-奪われる自由と権利

  従来のものからさらなる強化・拡大へと踏み出した日本独自の対朝鮮制裁に各方面から憂慮の声が上がっている。制裁の強化と軌を一にして、地方自治体の朝鮮学校に対する補助金の減額、不支給の動きも顕在化している。在日朝鮮人の暮らしに暗い影が忍び寄り、たたかいによって勝ち取ってきた権利がいま足元から浸食されようとしている。 「かごの中の鳥」 「引き続き再入国許可を与えておくことが適当でないと認められます」 制裁が発表された2月10日付で、朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議の代議員資格を持つ人々や総聯の副議長らに、法務省から上記の一文を理由とした「再入国許可取消通知書」が届いた。本誌が入手した通知書の差出人は東京入国管理局長。備考として、「この通知を受け次第速やかに旅券又は再入国許可書を携行して東京入国管理局に出頭してください」の一文が記されてある。 今回の「独自制裁」は在日朝鮮人の渡航の自由を従来より大幅に制約する内容となっている。明らかになった一連の措置の中では、「在日北朝鮮当局職員及び当該職員が行う当局職員としての活動を補佐する立場にある者の北朝鮮を渡航先とした再入国の原則禁止」の対象者を、「従来より拡大」という新たな一節が加えられたのが目を引く。

つき動かすのは危機感、勝つ日を信じて

無償化排除6年目の冬、文科省前の金曜行動、大阪府庁前の火曜行動を歩く   文科省職員への言葉 東京・虎ノ門の文部科学省前で行われる「金曜行動」は、2013年5月からほぼ毎週続けられてきた。時間は16時からの1時間。「無償化差別を放置し、朝鮮学校を無視し、差別する文科省に声をぶつけよう」と朝大のあるゼミの学生が出したアイデアから始まった。2年半続いてきたことで、朝鮮高校生、保護者、日本市民たちが合流し、時には地方や韓国から人も訪れる出会いと連帯の場になっている。 12月4日の金曜行動。冬は日が落ちるのも早い。終盤は朝大生や朝高生たちが文科省の職員たちに向けて叫び続ける言葉が寒さとともに鋭く、時に痛々しく響く。この日もある男子学生の言葉に胸を突かれた。 母子家庭に育った3人きょうだいの末っ子。「母からは、高校にあがるとき、高校無償化から除外されたから朝鮮学校には行かないでと言われた。母子家庭で貧しいのも知っていたので、母の気持ちは痛いほどわかっていた。でも母は朝鮮学校に通わせてくれた。…働きすぎて足を痛めた母は今なお働いている。高校無償化が適用されていれば、母はもっと苦しまずに済んだ…」。高校卒業後の進路も親の経済的負担の間で揺れた。高校で出会った教員のようになりたいと、朝大教育学部に進学を決めたのはきょうだいの支援もあったからだ。  

高校無償化本2

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