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Vol.12 高級部3年~12年間の締めくくり、揺るぎない「軸」の確立へ

金大淵 ●51、大阪朝鮮高級学校教員   悩み、考え、踏み出す 高級部3年は3年間の高級部生活および12年間の民族教育を締めくくる最終年次である。 筆者の勤務校である大阪朝鮮高級学校では、2年生は「学校の心臓」、3年生は「学校の顔」と呼ばれる。高2の1年間、学校の中心的な役割を担う準備期間を経て進級した3年生たちは、学校行事はもちろん朝青(青年同盟)活動、部活動のすべてにおいて中心的な役割を果たす。これらが12年間の民族教育の集大成として、生徒たちの進路問題に結びついていく。  

Vol.11 高級部2年~選択コースで広がる可能性、実践の中で自分を見つめ

金斗植 ●48、東京朝鮮中高級学校教員   最も輝き飛躍する学年 「華のセブンティーン」(死語?)という言葉もあるように、高級部2年は高校生活の醍醐味がすべて詰まった、有意義で楽しく、生徒たちが年間を通じて最も輝きながら大きく飛躍する学年だと筆者は思っている。 筆者の勤務校である東京朝鮮中高級学校高級部では通常の年間行事に加え、学年別の独自プログラムによる多彩な活動を行い、生徒たちの世界観や人生観の形成に肯定的な影響を与えている。  

Vol.10 高級部1年~社会に出る力を育む、実質的な学力向上に重点

千守日 ●38、神戸朝鮮高級学校教員   民族教育12年間の最終段階 一般的に高校教育で大事なことは、社会において果たさなければならない「使命の自覚」に基づいて、生徒たちに各々の個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な技能に習熟させることだ。 これをウリハッキョ(朝鮮学校)に置き換えると、そこには必ず「チョソンサラム(朝鮮人)として」という条件がつきまとう。チョソンサラムとしての使命、チョソンサラムとしての自覚、チョソンサラムとしての将来、チョソンサラムとしての教養…。 高級部は12年間の民族教育における最終段階にあたる。「中級部の次の段階」というよりは、「社会に出る前段階」という認識を持たせることが大切だと筆者は常に思っている。  

Vol.9 中級部3年~人生の岐路に立つ、文系科目で行き先を意識

李圭学 ●47、東京朝鮮中高級学校教員   卒業が一つのゴール 孔子は論語の中で次のようにのべた。「吾十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知る。六十にして耳順い、七十にして心の欲する所に従いて矩を踰えず」。彼は15歳で志学、すなわち学問を志したそうである。歴史を遡ると日本では男子は元服、女子は笄年(けいねん)といって一人前の大人として扱われた年齢でもある。 この15歳にあたる学年が現在の中級部3年生である。最近は中3といえども自立の遅れと思考力・判断力が不足していると言われる。少年団活動を通じて、生活の中での課題に取り組む意欲は2年時に比べると旺盛になるが、自分の将来を見据えた学習、進路選択などとの結びつきは乏しく漠然としているといえよう。  

Vol.8 中級部2年~チャレンジの学年、社会・歴史科目でアイデンティティ育む

李都鮮 ●58、東京朝鮮第4初中級学校教員   集団の中で学び、成長する 中級部2年生は、初級部でたとえると、ちょうど5年生によく似ている。5年生が、高学年の学校生活にも慣れ、自分なりの考えや意思を持ち、自分の主張を表に出す時期だとすれば、中級部2年生も、中級部生活に慣れ、いっそう自主性が高まる時期だ。また、大人へと成長していく体と、精神的に自立しようとする心のバランスがうまく取れず、不安定な反抗期に入っていく時期でもある。  

Vol.7 中級部1年~新しい学校、新しい級友…大人の階段上る入口に

高蓮枝 ●36、北大阪朝鮮初中級学校教員   ガラリと変わる環境 中級部の3年間で子どもたちは体も心も目を見張るほどの成長を遂げる。中級部1年は大人への階段を上る入り口で、まさに思春期真っ只中。ホルモンの急激な変化に伴い、不安定になりやすい時期でもある。しかも、中級部1年生になると子どもたちを取り巻く環境もガラリと変わる。新しい学校、新しい先生、新しいクラスメートたち…。勉強や課外活動、学校行事での役割もより高い水準を求められる。下校時間も遅くなり、中学生といえどもかなり忙しい毎日を過ごし、さまざまな経験を重ねることになる。その過程での失敗も成功もすべて子どもたちの成長へとつながるのだ。  

Vol.6 初級部6年~初等教育の集大成、心身の成長に目を向けて

趙星来 ●45、福岡朝鮮初級学校校長   初級部の最高学年、 「フォア・ザ精神」を! 初級部6年は民族教育における初等教育の最終年である。個人差や男女差はあるものの、この時期の児童によく見られる傾向は、心の成長に比べ体の発育が早いこと。思春期特有の心と体のアンバランスが見られる。往々にして体の変化に目が向きがちだが、心の成長を促すことを忘れてはならない。 また、交友関係も広がり、家族と過ごすよりも友だちや仲間との触れ合いのほうが楽しく、大切になっていく。自分の心の変化や動きを大人に感じ取られるのを嫌うのもこの頃からである。  

Vol.5 初級部5年~「自主性」の高まりと確かな「人間力

金創一 ●26、西神戸朝鮮初級学校教員     思春期の始まり 初級部5年生といえば、高学年の学校生活にも慣れ、自分なりの考えや意思、いわゆる「自主性」が高まっていく時期だ。児童たちはクラスや部活動、そして家庭など集団の中での自分の役割や立場をしっかりと意識しはじめる。4年生の頃までは教員や親の言いつけをしっかり守り、ただ言われるままに行動をするという傾向が見られるが、5年生では、「なぜするのか?」「何のためにするのか?」といった目的意識を持ちながら、大人の言葉に耳を傾けるようになる。意外なことに、大人のひそひそ話まで聞いていたりする。自ら判断し、行動する傾向が顕著に現れるのだ。またこの時期から、児童は自己と他者を比較しはじめる。自分に自信が持てなかったり、友だちのことが気になったりと悩みの種が増えていく児童も多い。  

Vol.4 初級部4年~ガラッと変わる学校生活、集団意識の高まりも

梁清姫 ●52、川崎朝鮮初級学校教員     高学年の始まり 好奇心や行動力も増す、いたずら盛りの4年生。日本の学校では中学年(3・4学年)というカテゴリーに分けられるが、朝鮮学校では5・6学年と同じ高学年という集団に属し生活する。 朝鮮学校では4年生から「少年団活動」が始まる。소조(クラブ)活動があり、下校時間も午後4時を過ぎるなど、学校生活が一気に忙しくなる。この頃から自転車通学が始まる学校もあり、4年生の1学期は新入生のように大変である。しかし、楽しく刺激的な活動も多いので、子どもたちは意外としっかり乗り切る。運動クラブの大会や夏休み中の集中練習などを経て、2学期に入ると生活もぐっと落ち着いてくる。  

Vol.3 初級部3年~理科、社会が登場、科学的思考を育む

金成哲 ●京都朝鮮初級学校教員     「見えない学力」の重要性 ウリハッキョ(朝鮮学校)の初級部3年生は低学年の長である。1、2年生に比べ体も大きく精神的にも優位に立つ。リーダーになりたがり、集団を仕切ることに非常に興味を持つので、役割を与えると進んで動こうとする。幼稚園児の世話も大好きで頼りになるが、まだまだ自己中心的な思考の中での行動が多く、失敗や争いごとが絶えない。 「ギャングエイジ」と言われる3年生は好奇心も旺盛、何でもやりたがる元気者で、落ち着きなく見えることがある。親や教師にちょっとした反抗をみせたり、いたずらや意地悪をしたり、秘密の世界を作ったりと今までにない言動をする。大人が戸惑ったりもするが、自立心の芽生えと知り、ある程度自由に遊ばせながらもけじめをしっかりとつけ、善悪の区別をはっきりと考えさせることが大切だ。頭ごなしに叱りつけたり、長々と説教したりすることは子どもの思考停止や無気力感を招いてしまう。大切なのは子どもの言い分をしっかり聞いて受け止めること。これによって子どもは自分の存在価値を認識し、自己肯定感を持つようになる。  

Vol.2 初級部2年~芽生える自覚、学びの内容と質も豊富に

趙晴美 ●東京朝鮮第1初中級学校教員     「末っ子」から上級生に 初級部2年生は、初めての学校生活を経験する1年生に比べて、だいぶ落ち着きが出てくる。前年度の1年間の経験を活かしながら、「わがもの顔」でのびのびと学校生活を楽しんでいるというのが特徴といえるだろう。 また、新1年生を迎えることも成長の大きな要因だ。下級生とともに過ごし、下級生の面倒を見たりする過程で、上級生の自覚が芽生えてくる。初級部低学年をきょうだいで例えるならば、1年生が甘えん坊の末っ子、3年生はしっかりものの長男・長女に対して、2年生は自由奔放にふるまう「真ん中っ子」になるだろうか。  

Vol.1 初級部1年~民族教育の出発点、さまざまな「ウリ」に触れる

チョソンサラム(朝鮮人)として生きていく力をつけるための体系的な教育を受ける第1歩となる初級部1年は民族教育の出発点、学校生活の始まりであり、母国語としてのウリマル(朝鮮語)をはじめさまざまな「ウリ」に触れ、成長していく学年でもある。

高校無償化本2

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