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コラムに関する 150 個の記事をリストしました。

円安の是非を考える

  康明逸●朝鮮大学校経営学部助教 1ドル=97.9円。本コラム脱稿時の円ドル為替相場である。昨年の同時点では77.9円だったので、円通貨の対ドル価値は一年間で26%も下落した計算だ。一般的に円安は、日本経済にとって有利だと言われることが多い。自国通貨価値の減価は海外における自国製品(輸出製品)の価格低下へと繋がるため、海外需要増が国内経済にとって好条件となるからである。 「『アベノミクス』の『3本の矢』、なかんずく大胆な金融緩和で、それまで円高・株安に苦しめられていた状況を一気に脱し、円安・株高を短期間で成し遂げたのは、『業績評価』になったと言えよう」(自民党メールマガジン2013年8月23日)と、与党内でも円安を「導いた」経済政策を自賛する声は多いが、果たして、昨今の円安は、現行政権の政策の「成果」であり、また日本経済にとって良い状況を招いていると言い切っていいものなのだろうか。  

息子とふたりで山登りに行きました

  中学二年の息子とふたりで山登りに行ってきました。どの山にするか、何日の行程にするかは全て息子に任せたところ、北アルプスの「表銀座」または「アルプス銀座」と呼ばれるコースを選びました。  息子の身長は百七十一センチ、体重は八十キロ台もあり(詳細は秘密だそうです)、運動は全般的に苦手なのですが、山にだけは毎年夏になると行きたくなるそうです。   リュウ・ミリ●作家 1968年生まれ。神奈川県出身。鎌倉市在住。1993年、「魚の祭」で第37回岸田戯曲賞受賞。1997年、「家族シネマ」で第116回芥川賞受賞。2008年10月、朝鮮民主主義人民共和国を訪問。近著に「自殺の国」がある。

「大胆」にも根拠乏しい金融政策

  康明逸●朝鮮大学校経営学部助教 第2次安倍政権が発足して以降、同政権は①大胆な金融政策、②機動的な財政政策、③民間投資を喚起する成長戦略の三つを経済運営の基本方針として掲げた。毛利元就の「三子教訓状」にまつわる故事になぞらえて「三本の矢」と力む安倍氏ではあるが、選挙地盤の藩祖の威光と裏腹に、その効果について有識者からの異論は多い。今回は安倍氏の三つの経済政策のうち、一つ目の金融政策について見てみたい。  

この国はどこへ進もうとしているのでしょうか?

  我が家は、テレビを滅多につけません。 録画で見る番組は、NHKの「ワールドWaveトゥナイト」「ダーウィンが来た!」「タイムスクープハンター」「NHKスペシャル」「BS世界のドキュメンタリー」と限られていて、通常は、TSUTAYA DISCASでレンタルした映画の再生機として使用しています。 例外的に、地震や台風などの天災が起きた時と、国政選挙の時は速報を知りたいので、テレビをつけます。   リュウ・ミリ●作家 1968年生まれ。神奈川県出身。鎌倉市在住。1993年、「魚の祭」で第37回岸田戯曲賞受賞。1997年、「家族シネマ」で第116回芥川賞受賞。2008年10月、朝鮮民主主義人民共和国を訪問。近著に「自殺の国」がある。

後悔の先に立つ行動経済学:転ばぬ先の杖を手にしよう

  康明逸●朝鮮大学校経営学部助教 ダイエットにあえなく挫折してぽってりとしたお腹を恨めしげに眺めたり、若いころ覚えたたばこやお酒、ギャンブルのような悪習となかなか縁を切れず、「これがないと人生つまんないんだよね…」と自己慰安してはいないだろうか。経済学では近年、一見非合理と思えるような人々の行動に焦点を当てて、それを誘発するメカニズムを明らかにする研究が精力的に行われている。行動経済学と呼ばれるこの分野では、数学、社会学、心理学、脳科学、生物学などといった幅広い学問領域における知見を経済学に取り込みながら、人々の意思決定の絡むあらゆる事象に肉薄している。 筆者は行動経済学の中でも、特に「異時点間選択」と呼ばれる、人々の時間をまたぐ意思決定に関わる分野を専門としている。異時点間選択とは、計画の必要となるような現在から将来にわたっての意思決定や、現在の行動の帰結が時間の経過した将来に現れる選択のことである。体格形成、中毒財消費、美容や医療行為、健康投資や貯蓄負債行動など、その分析対象を挙げればきりがない。  

「朝鮮人従軍慰安婦問題」で傷つく人たち

  六月十三日に、スウェーデン大使館の大使公邸で「震災と文学」をテーマに一時間の講演を行いました。 ラーシュ・ヴァリエ・スウェーデン大使は、十四年前に、わたしの「潮合い」という短編をスウェーデン語に訳してくださった翻訳者です。  講演が始まる前に、応接間でお話しをしました。 「柳さんのTwitterのアカウントをフォローしています」とヴァリエ大使が仰るので、「Twitterは見るのを止めました。アカウントは閉じてはいませんが、仕事の告知などはスタッフに任せています」と言い、その理由を説明しました。   リュウ・ミリ●作家 1968年生まれ。神奈川県出身。鎌倉市在住。1993年、「魚の祭」で第37回岸田戯曲賞受賞。1997年、「家族シネマ」で第116回芥川賞受賞。2008年10月、朝鮮民主主義人民共和国を訪問。近著に「自殺の国」がある。

親の失業の弊害とウリハッキョの可能性

  康明逸●朝鮮大学校経営学部助教 筆者の勤める大学の学生たちは学内の論文コンテストを控える6月になるとにわかに活気づく。応募する論文の指導のために、担当する学生に空き時間を聞いてみると、済まなさそうに「夜の11時ごろになってしまっても大丈夫ですか?」との返事が返ってきた。教員の私生活を顧みない提案に半ば呆れながらも、過去そんな時間にまで指導してくれる先生たちに巡り合ってきたのだということに気付かされ、自分の気持ちが引き締まりもした。学生委員の重責とともにアルバイトやクラブ活動など、大人顔負けの多忙な日々を送る学生たちのこと、私事に基づく提案ではないと判断し、深夜の指導を承諾することにした。  

わたしは、Twitterをやめました

  最近、「人間」という言葉が胸につかえています。 小説を書く場合、「人」は一個人という意味合いで使うけれど、「人間」は世の中・社会・世間・人情・世情が絡んでくる場合にのみ使っています。 「人」との「間」が、人と人との関係において最も重要なのではないかと、わたしは思うのです。  自分と他者とのその「間」は、主観としては自分を他者から隔離する「溝」や「裂け目」と感じられることもあり、そこから疎外感や孤独感が生まれるわけですが、「間」を「間」として客観視することによって自分と他者の姿が立ち現れます。  互いに自分と相手の差異をはっきりと認める時はじめて、「人」との「間」を縮められる可能性が生まれるのです。 他者にいきなり顔を近づけ、唾を吐きかけたり、体当たりしてくるような「侵害」や「差別」や「侮蔑」は、「人」との「間」を客観視できないゆえの行為だと断じていいと思います。 わたしは、一週間ほど前にTwitterをやめました   リュウ・ミリ●作家 1968年生まれ。神奈川県出身。鎌倉市在住。1993年、「魚の祭」で第37回岸田戯曲賞受賞。1997年、「家族シネマ」で第116回芥川賞受賞。2008年10月、朝鮮民主主義人民共和国を訪問。近著に「自殺の国」がある。

行動意欲を引き出す秘訣:言葉はお金を超えられるのか?

  康明逸●朝鮮大学校経営学部助教 山本周五郎の短編に「経済原理」という作品がある。作品中唯一の成人である主人公の「売ってくれ」という不用意なひと言から、無心に魚捕りを楽しむ少年たちの童心に商人根性が芽吹き肥立ってゆく様を、人間味溢れる豊かな筆致で描いている。作中の子供たちに限らず、外界の誘因(インセンティブ)に敏感に反応しながら自らの行動を調整するのは、老若男女に通底する行動原理でもある。一般に、自らの行為そのものがもたらす楽しみや喜びを希求する心理的特性を「内発的動機づけ」と言う。他方、報酬や外的圧力、強制などのような外部の誘因に反応して行動へと至る心理特性を「外発的動機づけ」と呼ぶ。誘因の変更は、これら動機づけの変化を介しながら、人々の行動に修正をもたらす。以下にいくつかその例を挙げてみる。  

「民主主義」を、絶望するわけにはいかない

  今年の一月に、『ピョンヤンの夏休み』韓国版の出版記念会とプロモーションのために、ソウルに三日間滞在しました。私は朝から深夜まで仕事のスケジュールが入っていて自由時間は皆無だったのですが、共に招待された息子の丈陽(十三歳)と、同居して九年になる村上くん(二十九歳)は、ソウル観光を行うことができました。 初日の夜はテジカルビのお店に連れて行ってもらい、丈陽が四人前も平らげたので、チャン・ソンへさんとイ・ソヨンさんが驚いて笑っていたということでした。   リュウ・ミリ●作家 1968年生まれ。神奈川県出身。鎌倉市在住。1993年、「魚の祭」で第37回岸田戯曲賞受賞。1997年、「家族シネマ」で第116回芥川賞受賞。2008年10月、朝鮮民主主義人民共和国を訪問。近著に「自殺の国」がある。

円安はなぜ起こるのか

  康明逸●朝鮮大学校経営学部助教 昨年11月15日、野田首相(当時)が衆議院を解散する前日の円ドル為替レートの終値は81.14円。それが政権交代後1ヵ月で90.9円、今では100円を超えそうな勢いである(4月末時点)。対ユーロ相場でも円安傾向は顕著で、1 €(ユーロ)110円前後で安定的に推移していたものが政権交代後1日にして113円台へとジャンプ、今では130円に迫っている。対ドル、対ユーロともに、円通貨は5ヵ月あまりで18%も減価したことになるのだが、半年にも満たぬ短い期間に技術革新や産業移転のような国際的な分業構造を変えるような劇的なイベントが起こったわけではない。なぜこのような為替相場の変動が起きるのだろうか。  

韓国の仲間とマッコリで打ち上げ

 出版記念会の翌日に、ソウル市庁広場前のスタバで韓国メディアのインタビューを八件受け、取りの『民族21』の安英民編集長のインタビューは、仁寺洞の居酒屋に移動して受けました。終了後にひと抱えもあるような大きな木製のボウルに入ったマッコリがテーブルの真ん中に置かれ、そのまま打ち上げとなりました。

高校無償化本2

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